OpenAI、ChatGPTのチャットにGPT-6と「Intelligent UI」――有料4プランはSol、Free・GoはLuna、WorkとCodexのモデルは据え置き

OpenAI、ChatGPTのチャットにGPT-6と「Intelligent UI」――有料4プランはSol、Free・GoはLuna、WorkとCodexのモデルは据え置き

※本記事は2026/10/09時点での情報を基にしており、閲覧時点では内容や状況が変わっている可能性があります。

OpenAIは10月7日、ChatGPTのチャット画面に新しいGPT-6モデルと「Intelligent UI」を導入すると発表した。Intelligent UIは、質問に応じて回答を文章・図・ボタン・フォーム・グラフで組み立てる機能だ。同社の公式Xでの告知は、日本時間10月8日午前3時5分だった。

提供は同日からPlus・Pro・Business・Enterpriseの4プランで世界に順次始まり、FreeとGoには翌日から広がる。有料の4プランはGPT-6 Sol、FreeとGoはGPT-6 Lunaで動くと同社は説明した。

一方、同社のヘルプ記事にはFree・Goのモデルを「GPT-5.6 Luna」と書いた記述が残り、一次資料同士で名称が一致していない。

本稿では、誰にどのGPT-6が届き、何が変わるのかを整理する。プラン別のモデルと提供時期・9月に公開されたGPT-6との関係・Intelligent UIの仕組みと限界・速度の数値の条件・管理者の設定と安全面に分けて確認する。

プラン別のモデルと提供時期

今回のGPT-6は、契約しているプランによって、動くモデルと提供の始まる日が異なる。発表文・リリースノート・ヘルプ記事から、プランごとの違いを確認する。

有料4プランはGPT-6 Sol、Free・GoはGPT-6 Luna

発表文によれば、ChatGPTのGPT-6はPlus・Pro・Business・EnterpriseではGPT-6 Sol、FreeとGoではGPT-6 Lunaで動く。どちらも日常の会話向けに調整したモデルだと同社は書いた。同社は、ChatGPTを毎週12億人以上が利用していると説明している。

提供開始は2段階に分かれ、有料の4プランは10月7日から、FreeとGoは「翌日から」とされた。発表文とリリースノートはいずれも「globally(世界で)」と書き、国や地域を除外する記述は、今回取得した一次資料には見当たらない。

プランChatで動くモデル提供開始ヘルプ記事の表で含まれる推論の段階
PlusGPT-6 Sol10月7日からMedium・High
Pro・BusinessGPT-6 Sol10月7日からMedium・High・Extra High・Pro
EnterpriseGPT-6 Sol(利用可否は管理者設定による)10月7日からMedium・High・Extra High・Pro
Free・GoGPT-6 Luna(ヘルプ記事はGPT-5.6 Lunaと記載)翌日からMedium・High/Extra High/Proの3列はいずれも対象外

今回のChatへの導入を説明した発表文・ChatGPTのリリースノート・Enterprise/Eduのリリースノートの項では、Eduは名指しされていない。

Plusで選べる推論の段階はMediumとHighまで

ヘルプ記事によれば、GPT-6を選んだときのInstant(日本語版の訳は即時モード)・Medium(中)・High・Extra High(超高)の4段階は、GPT-6 Solで動く。さらに上のProの段階は、GPT-6 Astraを使う「GPT-6 Pro」となる。

同じヘルプ記事の表では、PlusはMediumとHighが含まれ、Extra HighとProは含まれない。Pro・Business・Enterpriseは、Medium・High・Extra High・Proの全てが対象だ。

モデルメニューでは「GPT-6」が従来の「Latest」に置き換わり、「Sol」の名称は表示されない。GPT-5.6 Solを明示的に選んでいた利用者は、そのままGPT-5.6にとどまるという。

Enterpriseは既存のGPT-6 Solの設定に従い、管理者がオフにできる

Enterprise/Eduのリリースノートによれば、EnterpriseのChatでは、既存の「GPT-6 Sol」へのアクセス設定がInstant~Extra Highに適用される。管理者はアクセスをオフにでき、ワークスペースと役割ごとの権限も引き続き有効だ。

今回の提供には、新たな管理者向けのプレビュー期間は設けられていない。ヘルプ記事は、BusinessとEnterpriseのワークスペースでは、メンバーが使えるモデルを管理者が制御できる場合があるとも書いた。

Free・Goのモデル名は発表文とヘルプ記事で一致しない

発表文とリリースノートは、FreeとGoのモデルを「GPT-6 Luna」と書く。これに対してヘルプ記事「GPT-6 and other models in ChatGPT」は、当メディアが日本時間10月9日17時55分に取得した時点で、FreeとGoのモデルを「GPT-5.6 Luna」と記していた。

取得時点の同記事の更新表示は「2 days ago(2日前)」で、取得した本文の中に「GPT-6 Luna」の語は見当たらなかった。どちらの記述が現在の提供内容に当たるのかは、今回取得した資料からは判断できない。

ヘルプ記事には、FreeとGoの日常のテキストチャットは無制限(悪用防止の制限あり)という説明もある。ただし、同じ記事はFree・GoのモデルをGPT-5.6 Lunaとしており、この扱いがGPT-6 Lunaに当てはまるのかと、上限に達した後の扱いは確認できなかった。

9月に公開されたGPT-6と今回のChat版の関係

GPT-6の名を持つモデルは、9月から段階的に公開されてきた。今回Chatに入ったモデルが、それらとどう関係するのかを一次資料で確認する。

ChatはOctober版、Work・CodexのSol・LunaはSeptember版を継続

発表文は、今回の更新がChatGPTの「Chat」に適用され、WorkとCodexを動かすモデルは変わらないと明記した。同じ日に公開されたシステムカード(安全性の評価をまとめた文書)は、この違いを公開月で区別している。

システムカードによれば、ChatのGPT-6 SolとGPT-6 Lunaは「October」版で、ChatGPTでGPT-5.6 SolとGPT-5.6 Lunaに置き換わる。CodexとChatGPT WorkのGPT-6 Sol・Lunaは「September」版のままで、モデル名は同じでも使われる版は別だ。

発表文は「先月の最初のGPT-6」を名指ししていない

発表文は冒頭で、先月に有料プランの利用者向けとして最初のGPT-6モデルを発表したと振り返る。ただし、この冒頭の文にはモデル名もリンクもない。一次資料と当メディアの既報で確認できる9月のGPT-6系は、次の通りだ。

9月3日にはGPT-6 Astraが発表され、リリースノートは当初の提供先を限られた組織とした。当メディアは9月4日の記事で、数日のうちにChatGPTのPlus・Pro・Business・Enterpriseの4プランに広がる予定と伝えている。

9月22日にはGPT-6 SolとGPT-6 Lunaが発表され、ChatGPT WorkとCodexでPlus・Pro・Business・Enterprise・Eduに当日から提供された。FreeとGoの利用者はデスクトップアプリでLunaを使えたが、発表時点ではChatには提供されていなかった。

Work・CodexのGPT-6.1 SolはChatの選択肢とは別

WorkとCodexでは、9月29日のDevDay 2026で発表されたGPT-6.1 Solも使える。ヘルプ記事は、GPT-6.1 SolをWorkとCodexのモデルの選択肢とし、Chatで選べるGPT-6・GPT-5.6・GPT-6 Proとは別のものと位置づけた。

このため、Chatで「GPT-6」を選んだときに動くGPT-6 Sol(October版)と、Work・Codexで選べるGPT-6.1 Solは、同じ「Sol」の名を持つ別のモデルだ。

Intelligent UIの仕組みと同社が示す限界

Intelligent UIは、回答の見た目そのものを変える機能だ。発表文とヘルプ記事から、仕組みと使える条件、同社自身が書いた限界を確認する。

文章・図・ボタン・フォームを組み合わせて回答を構成

同社によれば、GPT-6は質問に応じて文章・図・対話型の要素の組み合わせを選び、回答を組み立てるよう訓練された。回答には、グラフィック・タップできるボタン・フォーム・グラフと、会話の中で直接操作できる要素を含められる。

比較なら横に並べ、説明なら操作できる図を使うといったように、形式は質問によって変わる。一方、テキストだけの回答のほうが役立つときは、テキストで返すとされた。

発表ページは例として、友人との食事代を割り勘する計算ツール・老後資金の計算ツール・複雑なテーマを学ぶ題材としての「中心極限定理」を挙げた。TechCrunchによれば、同社のプロダクトマネージャーAarush Selvan氏は記者向けの説明会で、ChatGPTはこれまで主にテキストのインターフェースだったと述べた。

部品ライブラリと、生成中の画面を逐次処理するコンパイラ

同社は仕組みとして、ストリーミングに対応した画面部品のライブラリと、モデルが生成している途中の画面を処理するコンパイラを作ったと説明した。ライブラリが回答の見た目の土台をそろえ、部品の組み合わせ方はモデルが決める。コンパイラは、回答全体の完成を待たずに画面を少しずつ表示させる役割を持つ。

訓練では、モデルが作った画面を分かりやすさ・有用性・完全性の観点で評価したという。そのうえで同社は日本語版の発表で、「モデルのデザインに関する判断力の向上や、作成できるものの拡充には、まだ取り組むべきことがあります」と書いた。

Intelligent UIが使える推論の段階と端末

リリースノートによれば、Intelligent UIはInstantからExtra Highまでの段階で使える。Proの段階は引き続きGPT-6 Astraを使い、Intelligent UIには対応しない。

ヘルプ記事によると、提供先はWeb版と更新済みのアプリで、モバイルアプリは最新版への更新が必要だ。macOSとWindows向けの旧デスクトップアプリは対応しておらず、同社はWeb版の利用を案内した。

Intelligent UIに別枠の利用上限はなく、既存のモデル・ツール・プランの利用枠が適用される。会話の表示が変わっても、ほかのチャットには影響しないとヘルプ記事は説明した。

「Layout and visuals」で減らせるが、テキストのみにはならない

ヘルプ記事は、Web版の設定で「Layout and visuals」をオフにすると、視覚的な要素を減らせると説明する。ただし、一部の視覚的な要素は表示される場合があり、この設定で回答全体が従来型やテキストのみの表示に切り替わるわけではない。

回答開始の速さの数値と、安全面の評価

同社は、GPT-6が回答を早く始められる点も打ち出した。速度の数値はそれぞれ測った条件が異なるため、条件ごとに確認する。あわせて、システムカードが示した安全面の評価を整理する。

考えながら答え始める仕組み

発表文によれば、GPT-6は考え続けながら回答を書き始められる。利用者の待ち時間を考慮し、その時点までの知識と調べた結果から、回答を段階的に組み立てるよう訓練したという。

リリースノートは、思考やツールの利用を続けながら回答を始め、追加の指示なしに調べた結果を書き足すと説明した。利用者は、回答全体の完成を待たずに読み始められる。

Web検索が要る質問で、回答開始までの時間が平均44%短い

発表文は、Web検索が必要な質問で、GPT-6 Instantは回答を始めるまでの時間がGPT-5.6 Instantより平均44%短いと書く。

添えられた図の題によれば、この値は本番トラフィック(production traffic)で測った無料版のモデル(Free model)のものだ。図の値では、回答を始めるまでの時間はGPT-5.6の4.42秒に対し、GPT-6が2.47秒だった。

また、別の図は、モデルの既知の弱点を試すために集めた難しいWeb検索の問題で社内評価を行った結果だ。採点基準によるスコアは、無料版のモデルで41.6%から53.8%に、有料版のモデルで43.1%から56.2%に上がった。

Extra HighはGPT-5.6のMediumとほぼ同じ時間で回答を開始

日常的で実用価値の高いエージェント型タスクの社内評価について、発表文は、GPT-6のExtra HighがGPT-5.6のMediumと同じ時間で回答を始めると説明した。総合スコアは、GPT-5.6のExtra Highを上回ったという。

図の値では、回答を始めるまでの時間はGPT-6 Extra Highが109.26秒、GPT-5.6 Mediumが114.66秒で、近いが一致はしない。スコアは、GPT-6 Extra Highが0.8210、GPT-5.6 Extra Highが0.8136だった。

一方、図で「End of the answer(回答の終わり)」と表示される時間は、GPT-6 Extra Highの304.19秒に対し、GPT-5.6 Extra Highは289.33秒だ。

この評価で縮んだのは回答を始めるまでの時間で、Extra High同士で比べた回答の終了までの時間は、GPT-6のほうが長い。

システムカードはサイバーと生物・化学をHigh扱い

システムカードによれば、同社はOctober版のGPT-6 SolとGPT-6 Lunaを、サイバーセキュリティと生物・化学の2分野で「High」の能力として扱った。安全策は、GPT-5.6のシステムカードで示したものと同じ一式を適用している。

総括では、GPT-5.6と比べて脱獄への耐性が強まり、不誠実な応答やガードレールの回避が減ったとした。一方で、Solは自傷、Lunaは自傷・ゴア・性的内容の標準評価で統計的に有意な後退を示した。同社は該当する応答を手動で確認し、違反は境界的なものだが概ね安全と判断している。

なお、生成された画面の中での操作やフォーム入力といったIntelligent UIに固有のリスクについて、システムカードのHTML版とPDF版の検索できるテキストには記述が見当たらなかった。

日本の企業から見て確認できること

今回の更新は、プランと設定によって利用者が受け取る内容が変わる。日本語版の発表ページも、提供条件と速度の数値について英語版と同じ内容を載せている。日本の企業の立場から一次資料で確認できる事実は、次の3点だ。

無料と有料でモデルが異なり、Enterpriseは管理者設定次第

同じ「GPT-6」の表示でも、有料の4プランはGPT-6 Sol、FreeとGoはGPT-6 Lunaで動くと発表された。ただし、ヘルプ記事は取得時点でFree・Goのモデルを「GPT-5.6 Luna」と書いており、一次資料の記述がそろっていない。

Enterpriseでの利用可否は管理者設定によって異なり、既存のGPT-6 Solのアクセス設定がそのまま使われる。管理者はオフにでき、新しいプレビュー期間はない。Eduは、今回の発表とリリースノートで名指しされていない。

画面形式の回答は設定で減らせるが、なくせない

Intelligent UIの視覚的な要素は、Web版の「Layout and visuals」の設定で減らせる。ただし、ヘルプ記事は、この設定でもテキストのみの表示にはならないと説明している。

対応するのはWeb版と更新済みのアプリで、macOS・Windowsの旧デスクトップアプリでは使えない。Proの段階もIntelligent UIの対象外だ。

速度の数値はOpenAIの社内評価と本番トラフィックの値

「平均44%短い」は、図の題によれば無料版のモデルの本番トラフィックで測った、回答を始めるまでの時間だ。Extra HighがGPT-5.6のMediumと同じ時間で答え始めるという説明は、OpenAIの社内評価に基づく。

いずれも回答を始めるまでの時間の比較で、同じ社内評価では、Extra High同士の回答を終えるまでの時間はGPT-6のほうが長かった。数値はいずれも、OpenAIが発表で示した値だ。

※出典:GPT-6 and Intelligent UI for everyone(OpenAI) / GPT-6 と Intelligent UI をすべての人に(OpenAI) / GPT-6 Sol and GPT-6 Luna: October 2026 update(OpenAI Deployment Safety Hub) / ChatGPT release notes(OpenAI Help Center) / ChatGPT Enterprise and Edu release notes(OpenAI Help Center) / GPT-6 and other models in ChatGPT(OpenAI Help Center) / Introducing GPT-6 Sol and Luna(OpenAI) / GPT-6 and Intelligent UI, now rolling out in ChatGPT for everyone.(OpenAI公式X) / ChatGPT is getting a lot more visual, with the launch of a new interface(TechCrunch)

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